KeePassとはどんなソフト?

KeePass(キーパス)というソフトウェアをご存知でしょうか。KeePassはパソコンで会員登録の必要なオンラインショップ・オンラインサービスを利用する時に使うユーザーIDやパスワードを保存しておくことのできるパスワード管理用ソフトです。KeePassはフリーソフトなので無料で利用可能です。
オンラインショップやオンラインサービスでユーザーIDやパスワード登録を行う時、どのショップ・サービスでも同じユーザーID・パスワードを使っているというユーザーは少なくないと思いますが、近年では大手のオンラインサービスでも個人情報が流出してしまうことがあり、同じユーザーID・パスワードを使うのは安全性の面でリスクが伴います。
しかし、オンラインサービスごとに違うパスワードを覚えておくのは難しいのも事実です。テキストファイルに入力したり手持ちのメモ帳に書いておくという手段もありますが、無くしてしまった時に困ってしまいますよね。
そんな面倒なパスワードの管理も、KeePassを使うことでユーザーIDやパスワードを自動入力してくれるようになるので、オンラインサービスごとに違うパスワードを使いやすくなり安全性が高くなりますよ。
エディションについて

KeePassには、1.x(Classic Edition)と2.x(Professional Edition)の2つのエディションが存在しています。
1.xエディションと2.xエディションの違いを挙げると、1.xエディションよりも2.xエディションのほうが高機能となっていて様々な機能を使用できるほか、対応しているOSが多くなっています。
そのため、新しくKeePassをインストールするのであれば2.xエディションの導入が推奨されています。
対応OS・デバイス
1.xエディションはWindows Vista/7/8/10・Wineに対応、2.xエディションはWindows Vista/7/8/10・Linux・Mac OS X・BSDなどに対応しています。どちらのエディションでもWindowsの現行バージョンであるWindows10に対応していますよ。
また、Android版のKeePassも存在しているほか、オープンソースソフトウェアならではの「別の製作者が開発したKeePass」なども存在しています。
KeePassのインストール
それでは、KeePassのダウンロード・インストールについて説明していきます。ダウンロードするKeePassのエディションは2.xです。

下記リンク先は公式サイトのダウンロードページとなっていますので移動します。ダウンロードページ上部のKeepass 2.xx(xxはその時の最新バージョン数字が入っています)項目の左側のInstaller for Windowsの「Download Now」ボタンをクリックしてインストーラーをダウンロードしましょう。
ちなみに右側のPortableはインストール不要のzip形式ファイルとなっているので、USBメモリなどの外部メディアに入れて持ち歩きたい場合はこちらを使用しましょう。

ダウンロードしたインストーラーを起動しましょう。セットアップに使用する言語の選択が表示されるので「日本語」であることを確認して「OK」ボタンをクリックします。

使用許諾契約書の同意画面が表示されます。「同意する」をクリックしてから「次へ」をクリックしましょう。
使用許諾契約書の本文は和訳されていませんが、特に問題はありません。

インストール先の指定を行います。
特に問題がなければデフォルトのままで大丈夫なので「次へ」をクリックしましょう。インストール先を変更する場合は「参照」ボタンからインストール先フォルダを選択してください。

コンポーネントの選択画面です。
「フルインストール」になっていることを確認したら「次へ」をクリックしましょう。

追加タスクの選択では、ファイルの関連付けやデスクトップ上にアイコンを作成・クイック起動アイコンの作成が可能です。適用したい項目のチェックボックスをクリックしてオンにしましょう。

インストール準備完了画面で内容を確認したら「インストール」ボタンをクリックしてインストールを行いましょう。

インストールが完了したら画像のように表示されるので、「KeePassを実行する」のチェックボックスをクリックしてオフにしてから「完了」をクリックしましょう。
KeePassの日本語化

KeePassのインストーラーは日本語化されていましたが、本体のほうは専用のファイルを導入する必要があります。
下記リンク先「Translations」へ移動すると、各国の言語ファイルが用意されています。

「Japanese」が日本語化ファイルなので、この列の右側にあるダウンロードボタンの「2.xx」からファイルをダウンロードしましょう。

ダウンロードしたzipファイルを解凍すると「Japanese.lngx」ファイルが現れます。このファイルをコピーしてからKeePassのフォルダを開きましょう。

KeePassフォルダ内の「Languages」フォルダに先ほどの「Japanese.lngx」を貼り付けましょう。

KeePassを起動したら、画面上部のツールバーから「View」をクリックし、開かれたメニューの「Change Language...」をクリックしましょう。

「Select Language」メニューが開きます。項目の中に「Japanese(日本語)」があるので、クリックしましょう。

KeePassの再起動を求めるウィンドウが表示されるので、「はい」をクリックしてKeePassを再起動しましょう。

再起動が完了すると、KeePassが日本語表示になりました。
KeePassの使い方
それでは、KeePassの使い方を説明します。
データベースの作成

まずは画面上部のツールバーの「ファイル」をクリックして開かれるメニューの「新規」をクリックしましょう。

小さいウィンドウで新しいデータベースの作成についての文章が表示されます。読み終えたら「OK」をクリックしましょう。

データベースの保存ウィンドウが表示されるので、保存フォルダを選択してファイル名を入力したら「保存」をクリックしましょう。

このデータベースのマスターキーを作成します。「マスターパスワード」の入力欄にパスワードを入力してから「パスワードをもう一度」の入力欄に同じパスワードを入力して「OK」をクリックしましょう。
入力したパスワードがどれほど安全なのかは、パスワード入力欄のすぐ下に表示されている「品質の評価」のカラーバーで可視化されています。カラーバーが多いほど安全性の高いパスワードと言えるでしょう。

上級者向けオプションからは「キーファイル/提供元」と「Windowsのユーザアカウント」の2つのロック方法も選択できますが、キーファイルは指定したファイルをキーとして使用する・Windowsのユーザアカウントは名称の通りWindowsのユーザアカウントを使用する方法となっています。
これら3つの方法を組み合わせてロックを行うことも可能ですが、複数の組み合わせになればなるほどロック解除が難しくなるので注意しましょう。

次に、データベースの名前とデータベースの説明の入力に移ります。それぞれの入力が完了したら「OK」をクリックしましょう。

これでデータベースの作成が完了しました。リストにはサンプルのエントリーが2つ作成されています。サンプルを例に説明すると、左からタイトル・ユーザー名・パスワード・サービスのURL・備考となっています。
サンプルエントリーは不要なので、右クリックして「エントリーの削除」をクリックして削除しておきましょう。
エントリー(ユーザー名・パスワード)の登録

次は、オンラインサービスで使うユーザー名やパスワードを登録してみましょう。画面上部のツールバーの「編集」を開き、メニューの「エントリーの追加」をクリックします。

エントリーの編集ウィンドウが表示されます。
「タイトル」にはオンラインサービスやサイト名を、「ユーザ名」にはユーザー名もしくはメールアドレス、「パスワード」「もう1度」にはパスワードを入力しましょう。もしパスワードを決めるのに困った場合は右側の鍵ボタンをクリックすればパスワードを自動生成することができます。「URL」にそのオンラインサービス・サイトのURLを入力したら「OK」をクリックするとエントリーの作成完了です。

エントリーが登録されたことが確認できます。
エントリーを使ってサービスへログインしよう

それでは、登録したエントリーを用いてオンラインサービスへのログインを行ってみましょう。
まずはエントリーを使うサービスのログイン画面を表示させましょう。エントリー一覧の「URL」部分をダブルクリックすることでも表示させることができます。

KeyPassのエントリーの「ユーザ名」と「パスワード」の項目をダブルクリックすることで、入力してある内容をクリップボードにコピーすることができます。
コピーした内容をそのままログイン画面で貼り付けることでログインが行えます。

このように、サッと貼り付けて簡単にログインが行えます。

クリップボードへのコピーは、エントリーを右クリックして開かれるメニューの「ユーザ名をコピー」「パスワードをコピー」からも行えます。
またショートカットキーも用意されており、エントリーの選択状態でCtrlキー+Bキーでユーザー名が・Ctrlキー+Cキーでパスワードがクリップボードにコピーできます。

手動でエントリーを貼り付けるのではなく自動入力させたい場合は、ログイン画面の入力欄にカーソルを置いてからKeePassのエントリーを右クリックし、右クリックメニューの「自動入力の実行」をクリックすることでエントリーのデータが自動で入力されます。
また、登録してあるエントリー名とオンラインサービスのタイトルが一致している場合は「Ctrlキー+Altキー+Aキー」の同時押しで自動入力が実行されます。同時押しするキーはオプションの統合タブにある「グローバル自動入力」で変更することができます。

また、このエントリー名とオンラインサービスのタイトル一致のマッチング範囲についてはオプションの「高度」タブの項目「自動入力」から設定を行うことができます。
オンラインサービスやサイトの名称の細部などがよく変わるようであれば、幅広いマッチングを行えるように調整しておくと便利ですよ。
KeePassのプラグイン(配布停止)
2019年2月現在は配布停止されてしまっているのですが、過去にはKeePassとGoogleChromeを連携させて、ログイン画面に移動すると入力欄にユーザー名やパスワードを自動入力してくれるプラグイン「chromeIPass」がPlayストアから配布されており、Chrome連携を行うことができました。
前述のとおり現在では配布停止されているためChrome連携は行えませんが、KeePassはオープンソースソフトウェアなので今後もこのようなプラグインが登場する可能性はあります。
KeePassの安全性
KeePassはご紹介したように複数のパスワードをエントリー登録して呼び出すことのできるソフトウェアです。パスワードをまとめておくデータベースファイルをマスターパスワード・キーファイル・Windowsのユーザーアカウントの3つの方法から選択・もしくは組み合わせて開く仕組みなので、他の人が勝手にアクセスすることを防ぎやすい形式となっています。
セキュリティ面でも特に問題はなく、アンチウイルスソフトでスキャンしても危険なファイルなどは検知されません。過去に自動更新機能に脆弱性が見つかったことがありましたが、すぐに対応が取られた実績を踏まえるt今後脆弱性が見つかってもサポート面で安心できるでしょう。
KeePassは、2017年にアメリカ合衆国の月刊誌「コンシューマー・レポート」において1Passwordなどの人気のパスワード管理ソフトウェアに並んで広く使われているソフトウェアであることが発表されています。特にパソコンフリークユーザーの人気を集めており、有料のシェアウェアと同レベルのセキュリティとまで言われ親しまれています。
以上のことからKeePassの安全性は高く、幅広いユーザーのシェアがあるソフトウェアと言えるでしょう。